Classic FTP

共用レンタルサーバーで手軽に使えるFTPクライアントとして、Classic FTP はシンプル&軽量を追求したツールです。ここでは、Classic FTP の特徴から導入方法、基本操作、大容量ファイル転送時のポイント、共用サーバー利用時の注意点までを詳しく解説します。


目次

  1. Classic FTPとは?概要と特徴
  2. メリット・デメリット
  3. インストールと初期設定
  4. 基本操作:アップロード&ダウンロード
  5. 大容量ファイル転送のコツ
  6. 共用サーバー利用時の注意点
  7. よくあるトラブルと対処法
  8. まとめ & 参考リンク

1. Classic FTPとは?概要と特徴

Classic FTP は NCH Software 社が提供する、Windows 向けの軽量FTPクライアントです。

  • 対応プロトコル: FTP(フリー版)、FTPS/SFTP は有料版のみ対応
  • ライセンス: フリー版は非商用利用限定。商用利用は有料版ライセンスが必要
  • UI: 2ペインのエクスプローラ形式で、直感的にファイル転送が可能
  • 主な特徴:
    • インストールサイズが小さく、起動が速い
    • シンプルな機能に特化し、初心者でも迷わない操作性
    • 転送キューと進捗バーによる状況確認

2. メリット・デメリット

2.1 メリット

  • 軽量&高速起動
    インストールファイルが小さく、低スペックPCでも動作しやすい。
  • シンプルUI
    ローカル⇔リモートが左右に並ぶ2ペイン形式で、ドラッグ&ドロップでファイル転送。
  • 基本機能に特化
    FTPアップロード/ダウンロードに必要な機能のみを備え、学習コストが低い。
  • 非商用利用は無料
    個人ユーザーや学習用途であればライセンス料不要。

2.2 デメリット

  • 暗号化転送(SFTP/FTPS)は有料
    無料版は平文FTPのみ対応。セキュリティ重視の共用サーバーでは、有料版購入か別ツール検討が必要。
  • 高度な転送機能が乏しい
    Resume(再開機能)やフォルダ同期、複数同時転送など一部便利機能は搭載されていない。
  • Windows専用
    macOS/Linux非対応のため、クロスプラットフォームチームには向かない。

3. インストールと初期設定

3.1 ダウンロード

  • 公式サイト: https://www.nchsoftware.com/ftp/
  • 無料版は「Classic FTP Free」リンクより取得。商用利用やSFTP対応は「Classic FTP Professional」を購入。

3.2 インストール手順(Windows)

  1. インストーラー実行
    ダウンロードした ftpsetup.exe をダブルクリック。
  2. 使用許諾に同意
    ライセンス条項を確認し、「I Agree」。
  3. インストールオプション
    ショートカット作成など任意設定。通常はデフォルトで問題なし。
  4. 完了
    「Finish」でインストール完了。デスクトップやスタートメニューにアイコンが作成される。

4. 基本操作:アップロード&ダウンロード

4.1 接続設定

  1. 「ファイル」→「サイトを追加」
  2. ホスト: サーバーのFTPホスト名(例. ftp.example.com
  3. ユーザー名・パスワード: FTPアカウント情報
  4. ポート: 通常は 21
  5. パッシブモード: 多くの共用サーバーで推奨される(チェックをON)

4.2 ファイル転送

  • ドラッグ&ドロップ
    左のローカルパネルから右のリモートパネルへファイルをドラッグすればアップロード開始。
  • 右クリックメニュー
    ファイルを右クリックし「Upload」/「Download」を選択も可能。
  • 転送キュー(Pane下部)
    転送中のファイル数、進捗バーを確認できる。

5. 大容量ファイル転送のコツ

  • 分割アップロード
    無料版はResume機能なしのため、大容量ファイルはあらかじめ7-Zip等で分割しアップロード後サーバー側で結合。
  • タイムアウト設定
    [Options→Preferences→General] で「Connection timeout」を長めに設定し、切断を防止。
  • 夜間転送推奨
    ネットワーク混雑が少ない時間帯(深夜~早朝)に行うと失敗率が下がる。

6. 共用サーバー利用時の注意点

  1. セキュリティ
    無料版は暗号化なしのFTPのみ対応。SFTP必須時は有料版か別ツールを利用。
  2. 同時接続数制限
    大量アップロード時に複数接続しないよう、同時キュー数を1~2に抑える。
  3. アクセス制限
    .htaccessでBasic認証を掛けている場合、一時的にFTPディレクトリを除外設定する必要がある場合あり。

7. よくあるトラブルと対処法

  • 「530 Login authentication failed」
    → ユーザー名・パスが誤っている。CapsLockや全角スペースを確認。
  • 「Connection timed out」
    → タイムアウト値を延長、夜間に再試行。
  • アップロードしたファイルが反映されない
    → 公開ディレクトリ(public_html等)へアップロードしているか確認。

8. まとめ & 参考リンク

  • Classic FTP は超軽量&シンプルなFTPクライアント。
  • 無料版は平文FTPのみ、暗号化転送やResume機能が必要な場合はプロ版購入か他ツール検討を。
  • 共用サーバー環境において、できるだけシンプルにファイル転送したい個人ユーザーや小規模サイト運営者に最適。

参考リンク

免責事項
本記事の情報は執筆時点でのClassic FTP仕様に基づいています。ソフトウェアのアップデートやサーバー環境により、画面表示や機能が変更される場合があります。最終的な利用判断は自己責任でお願いいたします。

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