共用レンタルサーバー環境でも、Webサイトやスクリプトのバージョン管理を取り入れることで、履歴の追跡や差分アップデートが容易になります。しかし、多くの共用サーバープランではroot権限がなく、サーバー上で直接Gitリポジトリを管理するには制約があります。ここではまず「共用サーバーでのバージョン管理の可否と全体像」をまとめた上で、以下の2つのサブトピックへリンクします。
目次
1. バージョン管理を導入するメリット
- 変更履歴の可視化
コードやHTML/CSS、設定ファイルの差分を記録し、いつ誰が何を変更したかを確認できる。 - ロールバックの容易さ
誤ってファイルを壊してしまった際、特定時点の状態へ即座に戻せる安全弁になる。 - 共同開発の効率化
複数人で作業する場合、コミット・プッシュ・プルのワークフローで衝突を防ぎながら開発可能。
2. 共用サーバーでできること・できないこと
- できないこと
- サーバー上で
git init
→ フルリポジトリを運用するには通常、root権限またはSSHアクセス全権が必要。 - 共用環境ではシェル(SSH)権限が制限されており、Gitコマンド自体がインストールされていないケースが多い。
- サーバー上で
- できること
- リポジトリのクローンだけ許可されている場合、リモートから
git clone
→git pull
で更新を取得できる(SSH鍵認証が使えるプランのみ)。 - FTPクライアントで差分アップロード:ローカルでGit管理し、コミット済みの差分だけをFTP/SFTPで流し込むワークフロー。
- リポジトリのクローンだけ許可されている場合、リモートから
詳しくは以下のサブページで掘り下げます。
3. サーバー上Git運用の制約と代替策
- 共用サーバーで
git init
やgit update-server-info
を行うにはどのような条件が必要か - SSHアクセス権限プランでのみ可能なケース、cPanel・Plesk での簡易Git機能(あれば)
- 代替案:ローカルで完全管理し、FTP差分アップロードで更新を反映する方法
4. ローカルGit利用のベストプラクティス
- .gitignore の設定:FTPで不要なファイルやディレクトリを除外
- デプロイ用スクリプト の作成:ローカルでコミット→GitツールやFTPクライアントのスクリプトで差分をアップロード
- パスワードやAPIキーの扱い:
.env
やconfig.php
などの機密情報をリポジトリに含めない工夫
5. まとめ & 次のステップ
- まずは「サーバー上Git運用の制約と代替策」を確認し、ご自身のプランでの可能不可能を把握。
- 次に「ローカルGit利用の注意点」を学び、リポジトリ管理からデプロイまでのワークフローを設計。
- 将来的にSSHアクセスプランへ移行する場合、サーバー上リポジトリ運用も検討可能。
このまとめページを起点に、下記サブページで具体的な設定やスクリプト例を順次ご覧ください。
次の記事リンク