5.電子メール

5-1.電子メール~機能

5-1-1.対応プロトコル

  • SMTP / POP3 / IMAP4
  • それぞれをSSL/TLSによる暗号化通信で利用することも可能
    SMTP over SSL、SMTP STARTTLS、POP over SSL、POP STARTTLS、IMAP over SSL、IMAP STARTTLSが利用できます。

5-1-2.使用できるお客さま

  • サイト管理者 / メールユーザー に限ります(WebユーザーやAnonymousFTPはメール機能なし)

5-1-3.容量制限

メールユーザーごとにディスク使用上限を設定できます。
(サイトマネージャーで設定し、制限を超過するとメール送受信ができなくなる場合があります。)

5-1-4.送信ドメイン認証

SPFレコードなどを設定し、なりすましメールや改ざんを防ぐことができます。
親ドメインだけでなく、子ドメインにも送信ドメイン認証を設定できます。

5-1-5.子ドメイン

1契約で最大10個のドメインを登録可能(親ドメイン1+子ドメイン9)。
子ドメインは正引きのみ設定されます。子ドメイン情報は以下のネームサーバにも設定されます。
 プライマリDNS:ns3.sphere.ad.jp /  セカンダリDNS:ns4.sphere.ad.jp

分類定義個数正引き・逆引き設定
親ドメイン本サービスお申し込み時に登録するドメイン
IPアドレスの逆引きドメインとして当社指定DNSに設定される
1つ正引き・逆引きの両方設定
(逆引きの設定へ当社)
子ドメイン親ドメイン以外のドメイン(9つ)9つ正引きのみ設定

5-1-6.子ドメイン送信認証

設定反映の時間目安は約30分です。お客さまの環境やDNSサーバーの影響によって数日かかる場合がございます。

[送信ドメイン認証]
 ・送信ドメイン認証を設定し、メールを使用する※
 ・送信ドメイン認証を設定せず、メールを使用する
 ・メールを使用しない

※ProBiz標準DNS (ns3.sphere.ad.jp/ns4.sphere.ad.jp)を利用した場合に限り、送信ドメイン認証を設定した子ドメインにDNSのTXTレコードを記述することが出来ます

5-1-7.子ドメイン設定時の挙動

同一ユーザー名を親ドメイン・子ドメイン双方に作成すると、両方宛に送られたメールは同じメールボックスに到達します。

例)

  • 親ドメイン:example.com / 子ドメイン:example.jp
  • info@example.cominfo@example.jp は同じメールボックスへ届く。

5-1-8.ウイルスチェック機能

標準でウイルスチェックを行い、発見したウイルスは配信を停止し、警告メールにて通知します。
お客さまのドメイン外の第三者へは通知しない設計ですのでご安心ください。

  • 本サービスで作成されたメールユーザーで送信したメールからウイルスが検出された場合
    送信者のメールアドレスに警告メールが送られます。受信者が送信者と同じドメインのメールアドレスだった場合に限り、受信者のアドレスにも送られます。
  • 本サービスのメールアドレスで受信したメールからウイルスが検出された場合
    受信者のメールアドレス宛に警告メールが送られます。

5-1-9.迷惑メール対策

  • 迷惑メールフィルター
  • 迷惑メール隔離

これらを組み合わせてご利用いただき、不要なスパムメール対策を行います。

5-1-10.迷惑メールフィルター

受信メールを解析し、迷惑メールと判断された場合、ヘッダーに X-Spam-Flag: yes を付与します。
必要に応じて件名の先頭へ任意の文字列を自動挿入することも可能です。
フィルターの設定そのものはドメイン単位でサイト管理者のみ行えます。

[ON ヘッダー追加、件名(Subject)への指定文字列追加なし]
迷惑メールのフィルターを行います。受信したメールが迷惑メールと判定された場合は 「X-Spam-Flag: yes」がヘッダー行に追加されます。

[ON ヘッダー追加、件名(Subject)への指定文字列追加あり]
迷惑メールのフィルターを行います。受信したメールが迷惑メールと判定された場合は 「X-Spam-Flag: yes」がヘッダー行に追加され、件名の先頭にお客さまご指定の文字列を付加します。
件名に付加できる指定文字列は「A-Z a-z 0-9 . _ – = [ ] { } + # ^ ! ?」です。文字数は半角で15文字以内です。

[OFF 迷惑メールのフィルターなし]
迷惑メールのフィルターを行いません。

迷惑メールの定義ファイル更新は本サービスで自動更新するため、お客さま側で定義ファイルを更新する必要はありません。
迷惑メールフィルターの設定のみでは、迷惑メールと判定されたメールの自動削除は行いません。
メイン単位での設定となります。1メールアドレス単位では設定できません。
メールユーザー新規登録時の設定は迷惑メールフィルター設定がOFFとなっています。

5-1-11.迷惑メール隔離

迷惑メールと判定されたメールを、各メールユーザーの「MEIWAKU」フォルダへ自動で隔離します。

  • 14日間保管後、自動削除。
  • POP3では取得不可。WebメールやIMAP接続で閲覧可能。
  • 必要なメールが誤判定される可能性もあるので、定期的にご確認ください。
  • MEIWAKUフォルダー内に隔離されているメールは、メールユーザーの使用容量に含まれます。
  • 迷惑メールフィルターが「ON」の場合のみ有効です。

5-1-12.メールの転送機能

届いたメールを自動的に他のメールアドレスへ転送する機能です。

  • 転送先は最大10箇所。
  • 転送時にサーバー内へメールを残す / 残さない を選択できます。

5-1-13.メールの強制削除

Webメールなどを使わずに、サーバー内のメールを一括削除できる機能です。

  • 復元はできないため、慎重にご利用ください。

5-1-14.メール送信(SMTP)の SUBMISSION ポート対応

Outbound Port25 Blocking対策として、587番ポート(SUBMISSION)でもメール送信できます。

Outbound Port25 Blocking
Outbound Port25 Blockingとは、メールの不正中継を防止するためにメール送信に制限を実施する方式のことです。 お客さまがご利用のプロバイダー(A社とする)がこの方式に対応した場合、A社を利用してインターネットに接続しているお客さまは、A社のメールサーバー以外からはメールを送信できなくなります。そのため、本サービスを利用して メールを送信する際には、メールクライアントの設定を変更する必要がございます。

メール送信(SMTP)におけるSUBMISSIONポート(587番ポート)
Outbound Port25 Blockingへの対応として、メール送信に通常使用するポート(25番)とは別のポート(587番)を使用してメールを送信します。

5-1-15.メールの暗号化通信(over SSL)

  • SMTP over SSL、SMTP STARTTLS、POP over SSL、POP STARTTLS、IMAP over SSL、IMAP STARTTLSの暗号化通信を行う場合、送受信サーバー名に 収容サーバー名(dc**.etius.jp) を指定してください。
  • アカウント名は「メールアドレス全体」を入力してください(@より前だけでは接続できません)。

5-1-16.メールボックス容量超過時のメール受信

受信側のメールボックスがいっぱい(制限超過)だと、サーバーは送信元へエラーメールを返信し、受信を拒否します。データをサーバーに置いたままにすると、知らぬうちに受信不可状態になってしまう可能性がありますのでご注意ください。

容量超過状態の場合、次のエラーメッセージが送信者へ自動的に返信されます。

送信元MAILER-DAEMON@dc**.etius.jp
件名failure notice
宛先<送信者メールアドレス>:
本文Hi. This is the qmail-send program at dcXX.etius.jp.
I’m afraid I wasn’t able to deliver your message to the following addresses.
This is a permanent error; I’ve given up. Sorry it didn’t work out.
<宛先メールアドレス>:
maildrop: error writing to mailbox (Disk quota exceeded).
maildrop: Recipient’s mailbox is full, message returned to sender. (#5.2.2).
— Below this line is a copy of the message.
<以降は送信されたメール内容が表示されます>

5-2.電子メール~制限事項

5-2-1.SMTP利用制限

  • SMTP Authentication(AUTH LOGIN / PLAIN / CRAM-MD5)必須。
  • 送信元メールアドレスとして本サーバーに登録されていないドメインはご利用になれません。

利用制限にかかった場合、サーバーは以下のエラーを返して配送を拒否します。
553 sorry, that domain isn’t in my list of allowed rcpthosts (#5.7.1)

SMTP Authenticationを利用してメールを送信する際に、差出人のメールアドレスには本サービスのサーバーに設定しているドメイン以外は利用できません。

この制限の対象となった場合、サーバーは次のエラーを返して配送を拒否します。
503 not your domain (#5.5.1)

5-2-2.メールサイズの制限

  • エンコード後 20MB を超えるメールは送信/受信ともに不可。
  • 圧縮前が非常に大きい場合、圧縮後に20MB以下となっても送れない場合があります。
  • 大容量メールは分割して送信してください。

メールサイズ制限の対象となった場合、メールクライアントやエラーメールには次のエラーメッセージが表示されます。
552 sorry, that message size exceeds my databytes limit (#5.3.4)

5-2-3.設備保全のための制限機能

短時間に大量の送受信があった場合、サーバーが自動的にメールパスワードを変更するなどの制限をかけることがあります。

  • 管理者宛てに通知メールが送られます。
  • 問題解消後、サイトマネージャーからパスワードを再設定ください。

5-2-4.メール配送制限

同一サーバーIPアドレスからの送受信が特定の時間内に規定数を超えると、メール配送を一時停止します。

  • 423エラー等が返される場合あり
  • 大量送信による迷惑メール防止やサーバー保護のための措置です。

メール配送制限にかかった場合、メールクライアントやエラーメールには次のエラーメッセージが表示されます。
423 sorry, that message exceeds my limit

メールの大量送信によりサーバー高負荷を誘発させるサーバーIPアドレスについて、メールアカウントクラックによる迷惑メール送信防止および、システム保護の観点から弊社運用担当にて配送制限をかける場合があります。配送制限を実施した場合、弊社テクニカルサポートよりご連絡させていただき大量送信が停止されたことを確認した上で配送制限の解除を行います。

5-2-5.メールユーザー認証失敗時の利用制限

外部からの不正アクセスを防ぐため、一定回数以上の認証失敗が短期間に続くとアクセスを一時的に遮断します。

  • 回数や遮断時間は非公開となっています。

5-2-6.メール送信/受信の安定運用の目安

  • 同時送信数:100通/分以下
  • 1時間あたり:1,000通以下

これを超えると動作が不安定になる場合があります。

5-2-7.POP/IMAP接続の安定運用の目安

  • 1ユーザー単位:最大100接続
  • POP受信間隔:30分以上を推奨

こちらを超えると通信が不安定になる可能性があります。

5-3.電子メール~メール自動返信

5-3-1.概要

メールを受信した際に、自動的に定型文を返信できる機能です。

  • 不在時の自動応答や簡易受付返信などにご利用いただけます。

5-3-2.使用できるお客さま

  • サイト管理者
  • メールユーザー

5-3-3.機能設定

  • ON/OFF の切り替え
  • 同一送信者へ次回返信を行うまでの「送信間隔」指定(10分~23時間50分)
  • 件名をカスタマイズ可能(「Re: 受信したメール件名」または任意の文字列)
  • 本文は最大4KB(約半角4096文字)まで登録できます。

5-4.電子メール~メール送信状況確認機能

5-4-1.概要

サイト管理者が、特定のメールユーザーが送信したメールの配信状況(成功/エラーなど)を30日以内の期間で確認できます。

5-4-2.使用できるお客さま

  • サイト管理者 のみ

5-4-3.確認方法

  1. サイトマネージャーへログイン → 「メール管理」 → 「メール送信状況確認」
  2. メールアカウント/宛先/開始日時・終了日時を指定し検索
  3. 最大24時間分まとめて確認可能です。

5-4-4.送信結果

  • 送信成功
  • 一時エラー:再送処理中
  • 恒久エラー:配信不可(送信元にエラーメールが返送されます)

期間内に複数メールを送った場合、まとめて一覧表示されます。

送信結果主な原因と対処
送信成功特になし。
一時エラー,再送処理中です。宛先メールサーバーの一時的なエラーが考えられます。再送を行っているので、送信成功、または恒久エラーになるまでお待ちください。
※ 再送処理となった場合、指定された期間内で最終送信結果が表示できない場合がございます。その場合、以下のような表示がされますので、検索条件を変更して再度ご確認ください。
•送信結果が確認できませんでした。開始・終了日時を変更して再度ご確認ください。
•送信結果の最大表示行数を超えました。開始・終了日時を変更して再度ご確認ください。
恒久エラー,送信できませんでした。宛先メールサーバーが応答しない、または、宛先メールサーバーから接続を拒否されている可能性があります。送信元メールアドレス宛てにエラーメールが受信されているかご確認ください。

5-5.電子メール~WEBメール V3 (DENBUN V3.3I R8)

5-5-1.概要

「Denbun IMAP版」をカスタマイズし、ブラウザー上でメールの送受信ができるようにしているWebメール機能です。

  • パソコンやスマートフォン、タブレットなど様々な環境からアクセスできます。

5-5-2.使用できるお客さま

  • サイト管理者 / メールユーザー
  • ご利用にはサイトマネージャーからWebメールをインストールしていただく必要があります。

5-5-3.WEBメール管理画面

Webメールをインストール後、管理画面にアクセスすることで初期設定や共通設定、ユーザー一覧などを確認可能です。

  • URL例: http://(IPアドレス)/WEBMAIL/dnwml3/dnwmlconfig.cgi
  • パスワード:サイトマネージャーと同じもの

5-5-4.WEBメールへのログイン

ログインIDは 「メールアカウント名(@より前の部分)」、パスワードは メールユーザーのパスワードを入力。

  • 初回ログイン時には新規登録を求められます。

5-5-5.WEBメールへのアクセス

  • PC/スマホ/タブレット用:http://(IPアドレスまたはドメイン)/WEBMAIL/dnwml3/dnwmljs.cgi
  • 携帯電話用:http://(IPアドレスまたはドメイン)/WEBMAIL/dnmwml3/dnmwml.cgi

5-5-6.アンインストール

サイトマネージャーの「Webメール v3 アンインストール」操作により、Webメールのデータがすべて削除されます。
削除後は元に戻せないため、ご注意ください。

5-5-7.クライアント動作環境

ブラウザーのCookieとJavaScriptを有効にしないと正常に動作しません。
最新の対応OS/ブラウザー情報は、開発元の(株)ネオジャパン Webサイトまたはオンラインヘルプをご確認ください。

5-5-8.制限事項

  • 1ユーザーに対して複数人が同時ログインすると不具合が生じる場合があります。
  • 携帯端末の種類やSafari/Firefoxなどのブラウザーで一部制限がある場合がございます(添付ファイルの動作や文字化けなど)。

Webメールの制限事項については株式会社ネオジャパンのオンラインヘルプをご覧ください。
http://www.denbun.com/ja/help/helpimap/systemadmin/restrictions.html

5-5-9.ご利用にあたっての注意事項

Webメールをインストールすると /home/dnwmlroot/ ディレクトリーが作成されます。これらのファイルやディレクトリーを削除・変更すると動作しなくなる恐れがあります。

上部へスクロール